身体以外のことは相談しにくい

HSP母のHSCっ子育て

の以下の記事でも書いたけど、
相談先を増やすことが、困ったことと一緒に健やかに生き延びるための
いちばん大きな支えになると思う。

相談先を増やす

だけど、家族に、あるいは自分に困ったことが起きたとき、
それをつい人は内側に隠そうとしてしまいがちだ。

唯一の例外は身体かもしれない。
身体が病気になったりケガをしたら、すぐに医者に駆け込むのはOKとなっているようなのに。
(大きな病気じゃなく、小さな不安でも。「すぐ、病院に行って!」とみんな言う。
病院の待合室はいつもどこも混んでいる。)

でも、困ったことが身体以外に起きたとき、
(心とか、お金とか、依存とか、人間関係とか)
おおっぴらにそれを人に話したり、相談したりするのは憚られる。

恥ずかしいなと思ったり、隠そうとしたり、
誰かに言うことでまたそこの人間関係が狂ったり、
理解しあえなくなったり、誰かを傷つけてしまったり。

そういう危険があるからだろう。
それに、素敵な相談先というのは、なかなかすぐには見つからないものなのだ。

私の父の様子がおやおやおや?となったのは、記憶をさかのぼれば
もう5、6年前だった気がする。もっとさかのぼれば10年くらい前から、
父のbefore/afterははじまっていたかもしれない。

遊び好きで、知らない町であちこち歩き回って、海にもずぶずぶ入っていって
美術が好きで、絵を描いたりものを作るのが好きで、
おいしいものが大好きで、身体を動かすのも好きで、
子どもたちと遊べばいつも場の中心にいた父。

「あれ、疲れてるのかな」という表情をするようになって
旅先のホテルから動こうとしなくなったのをみて、「ん?」と思いながらも
「まあ、トシトッタカ」ですませようとした(私が)。

でもそこから何年も経つあいだに、
父は家の居間からほぼ動かなくなっていった。
ケイタイの画面をみつめたり、テレビをみたり、
お酒を飲んだり(大酒飲みは昔からだけど)、
会話に入ってこなくなったり、
友だちと遊ばなくなった。

めちゃくちゃ無口になった。

(続く)