朝、お腹が痛くなる

2021年は、私にとって家族に……とくに娘とどっぷりと向き合う1年だった。

小学4年生、夏の終わりに10歳になった娘にとって、
「学校」に行くかいかないか。
「友だち」とどう付き合うか。
「自分」をどう好きになるか。が大きな課題になって心の大きな部分を占めていたと思う。

学校に行って、友だちと楽しく過ごしたい。
勉強も運動も、かっこよくうまくやりたい。

HSCの特徴のひとつでもあるけれど、完璧主義なところがあって
ついついがんばりすぎてしまう娘。
幼い頃は、2つ上の兄をみて、なんでもぱっとマネして上手にこなすところがあったけど
(今もある)
「うまくできるかな」「みんなに嫌われたくない」と思えば思うほど
周りのことが気になってしまう。

うまくできている子が羨ましくなって、
うまくできなくてしょげている子がかわいそうに思えて、
子どもたちの間で起きる小さな摩擦に傷ついて、
先生の大きな声がじぶんに向かってなくても縮こまる。

結果、がんばってとても疲れてしまって、身体に不調が出始めた。

「学校にいこうとすると頭が痛い、お腹が痛い、身体がむずむずする」

毎日のように言うようになったのは3年生のおわりくらいから。

私も夫も、無理せずに休みたければ休めばいい、と伝えていた。
私が仕事で外出するときは、がんばっていってもらったり祖母宅に預けたり。
担任の先生や保健の先生やスクールカウンセラーにも相談しながら、
休んだりがんばったりを繰り返して1年を過ごしてきた。

それでも、帰宅すると、無印の通称「人をダメにするソファ」にずぶずぶと倒れ込む日が増えた。
青白い顔で寝ている娘を見ながら、

「学校に行くって何だろう?」

「元気ってなんだろう?」

小さく生まれた赤ちゃんの頃から、輝くような生命力と元気をもっていた
娘が小さくなって大きく傷つきつづけていることが
私にはもう耐えられなくなってきた。

つづく……。